歴史・文化|文化財の保存・修復・修理
護国寺絵馬

護国寺の創建は天和元年(1681年)2月、五代将軍徳川綱吉公が、その生母、桂昌院の発願により、上野国(群馬県)碓氷八幡宮の別当、大聖護国寺の亮賢僧正を招き開山とし、幕府所属の高田薬園の地を賜い、堂宇を建立し、桂昌院念持仏天然琥珀の如意輪観世音菩薩像を本尊とし、号を神齢山悉地院護国寺と称し、寺領300石を賜ったことに始まる。翌2年、堂宇は完成した。(神齢山悉地院 大本山 護国寺より)
護国寺は、由緒ある寺院で、7件の国指定重要文化財をはじめとし、都指定物件2件、文京区指定物件17件を含む数多くの文化財を所有しています。
今回はそのうち文京区指定文化財で、平成14年度の事業として行われた絵馬3点(三馬図・索馬図・中国故事図)の修復を行いました。
| 牽馬図 | 全長 | 1800 | 幅 | 1540 |
|---|---|---|---|---|
| 三馬図 | 全長 | 2280 | 幅 | 1600 |
| 中国故事図 | 全長 | 1700 | 幅 | 1270 |
- 納入場所:
- 東京都護国寺
製作者コメント
これらは、絵馬としては非常に大きなもので、三馬図 高さ1600㎜、幅2280㎜。索馬図 高さ1800㎜、幅1540㎜。中国故事図 高さ1270㎜、幅1700㎜。
絵馬自体の大きさに加え、損傷もかなり進行していたため、修復作業はかなり難しいものでした。
修復作業は、彩色層に損傷を与えないよう丁寧に埃を取り除いた後に、基本的に膠とふのりを用い、浮き上がった彩色層を定着させ、反り返った彩色層は割れないよう少しずつ平らな状態に戻していく方法で行い、処置後は彩色層の浮きや反りが収まりました。
三馬図は他の2点と異なり、背景部分は漆箔が施されており、その損傷状態から合成樹脂を用いて剥落止めを行うこととし、良い結果を得ることができました。
