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【ユーザーの声 vol.1】
"八重"を使って人を意識した学びを

[画像:四日市医師会看護専門学校ヒアリング トップ画像]

※この記事は2016年に行った取材を、WEB用に書き起こしたものです。

シミュレーション教育が盛んになった近年、実習室の改装などをきっかけに、シミュレータを見直されるお客様が増えています。
四日市医師会看護専門学校さまも、そのケースの1つ。在宅看護実習室の改装に伴い、古くなった実習人形に代わり万能型看護実習モデル"八重"」を9台一括導入されました。
今回はその事例を、ユーザーの声シリーズ第1弾として、皆さまにご紹介します。

"八重"導入の背景

かつての実習人形で再現が難しかったところ

現場での実践力を養うために「パフォーマンス評価」を積極的に演習に取り入れている四日市医師会看護専門学校。

演習の中で、「今までの実習人形では『体位を保持できない』・『輸液管理の再現ができない』など実際の患者を再現することの難しさを感じていた。」と、担当の青木先生は振り返ります。
「昔のモデル人形では関節が人の可動域を超えてしまう。清拭や寝衣交換をすることもリアルさに欠ける要素に。」と他の先生も従来のモデルに使いづらい部分があると感じておられました。

導入のポイント

[画像:学生と八重]

新しく導入した実習人形"八重"に陰部洗浄を実践する学生

万能型看護実習モデル"八重"」の採用を決定するまで、さまざまなメーカーの看護実習モデルの検討された同校。下記のような3つの条件を重視されていました。

  • 関節・可動域の動きの人間らしさ(柔らかさ)
  • リアルな患者が想定できること
  • 実践的な看護技術演習ができること

特に”八重”では、股関節の可動域が人に近づいた点輸液管理として点滴を滴下できる再現性の高さ口腔ケア・挿管・胸骨圧迫ができる構造などの評価が高く、導入に結び付いたとのことでした。

"八重"を導入してみて

[画像:学生と八重②]

実際の実習風景。5名1グループにて看護師役・助手役・観察役に分かれて行う。

現在は9体の八重を活かし、1体はデモンストレーション用に実習室の真ん中に設置40名のクラスに対し5名に1体ずつ使用しての演習を行っています。
「1台ずつ更新していく計画もあったが、今までも別モデルを併用することで学生が使用方法や仕様の違いに混乱することがあり、今回は思い切って一括更新をした」と話される青木先生。
限られた授業時間で全ての学生が経験を積めるよう工夫されています。

【演習後の学生アンケートからの声】

[画像:男性アイコン]

今までのモデルはただの人形。今回の八重は人に接しているみたいな感覚になる

[画像:女性アイコン]

皮膚の肌の違いは感じたものの実際の患者と接しているような緊張感・リアリティをもつことができた

今後の展望

[画像:実習を終えて]

取材にご協力いただいた、四日市医師会看護専門学校 教員の皆さま

今後は、3年生の統合実習前に実践している多重課題演習、八重を2台並べて10分間で危険の予知を推測するというKYTなどに八重の活用を検討している同校。
将来的に八重の交換品である高齢者マスク・かつらを揃え、学生が声のかけ方や話すスピードを意識してシミュレーションに臨める環境を整備する予定だそうです。

「今後、超高齢化社会が進行する中で看護基礎教育の方向も変わっていくでしょう。それぞれの時代にあったモデルを利用して、学生の学びを伸ばしたい」と話す青木先生。
「京都科学には、その時代にあったモデル・シミュレータの開発を期待しています」と温かいお言葉を頂戴しました。

快く取材をお受け頂いた四日市医師会看護専門学校さん。演習の中で学生さんが思ったこと・感じたことを活発に意見交換されていることが印象的でした。
インタビューご協力、本当にありがとうございました。


▼ この記事に関するご紹介 ▼

四日市医師会看護専門学校

感性豊かな人間性を育むための教育環境を整え、科学的根拠に基づいた看護専門知識を習得できるよう教授すると共に、人と人との関係に焦点をおいて看護実践ができるための倫理的判断能力を養い、もって地域の人々への保健・医療・福祉の向上に貢献できる人材の育成をめざしています。



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