明治8年(1875)、当社創業の始祖島津源蔵が島津製作所を興し、日本を近代化へみちびく第一歩としてとりあげたのが、理科教育でありました。
これを具体的に浸透させてゆくのに科学に関する諸原理・諸現象を模型化し、あるいは実験機器化したモデル媒体を活用することによって、科学を分かりやすく理解させようという発想が生まれ、ここに当社事業の発祥をみることとなりました。
昭和23年(1948)島津製作所から分離独立して当社の創設をみて以来、創業当初からの生物・地学・教育用模型、標本、実験機器などの分野は、医学・看護教育へと奥ゆきを深め、さらに科学・歴史・考古・文化遺産などを対象に、科学館・博物館など公共施設向けに、社会教育分野へもひろく社会の要請に応えてまいりました。
“文化の世界”は、物質文明のもたらしたいろいろの社会のひずみの中で、人びとに心の潤いを与えるこのうえなく大切なものとしてみなおされ、他方では、地球時代の世界観がこの人類社会に求められるなかで、国際交流を通じて世界の諸民族の相互理解を深めるのにますます重要な役割をになおうとしています。
京都伏見の豊かな歴史と風土に立地し、伝統と実績に基づいた当社の事業はこれら時代の要請に対応し、今後も磨かれた感性と先進技術との融合の中から、新しい科学と文化の世界を創り上げてまいります。
われら社会とともに在り──この役割がよりたくましく成しとげられますよう、各界の一層のご指導とご鞭撻をお願い申しあげます。

代表取締役社長 片山 保


